おそろいの浴衣で、雷門の前に2人で並ぶ。夕暮れの仲見世を、下駄の音をさせながら歩く。隅田川のほとりで、スカイツリーを背に1枚撮る。
浅草でのカップル浴衣レンタルは、ただの観光でも、いつものデートでもない、2人の夏の特別な思い出になります。
とはいえ、「カップルで浴衣レンタルって、実際どうなんだろう?」と迷っている人は多いはずです。楽しいの? 高くつかない? 彼(彼女)は乗り気になってくれる? 男も浴衣を着るもの?——この記事は、その「どうなの?」に答えるところから始めて、おそろいコーデの作り方、2人で映える写真の撮り方、店の選び方、当日の過ごし方まで、2人の浴衣デートを最高にするための全部をお届けします。
カップルで浴衣レンタル、実際どうなの?
結論から言うと、夏に2人でやることとして、これ以上ない選択肢のひとつです。理由はシンプルで、**浴衣レンタルは「手ぶらで非日常に入れる」**から。
浴衣を持っていなくても、着付けができなくても、何の問題もありません。当日、身ひとつで店に行けば、浴衣も帯も小物も一式そろっていて、プロが着付けまでしてくれる。30分後には、2人とも浴衣姿で浅草の街に立っています。準備のいらない非日常、それがレンタルの良さです。
そして「カップルで」という点に、特別な価値があります。
普段とまったく違う相手の姿が見られます。スーツでも私服でもない、浴衣を着た彼・彼女。それだけで新鮮で、ちょっとドキドキする。2人そろって非日常をまとうと、いつものデートの空気が変わります。
写真がぜんぶ"作品"になります。浅草の風景と浴衣の組み合わせは、どこで撮っても絵になる。スマホのカメラロールに、後から何度も見返したくなる1日が残ります。
「浴衣デートってベタすぎない?」と思うかもしれません。でも、定番には定番である理由があります。外さない。浴衣を着て浅草を歩いて、嫌な思い出になる2人はいません。むしろ「もっと早くやればよかった」が大半です。
なぜカップルにこそ浴衣レンタルがおすすめなのか
もう少し、2人で浴衣を着る良さを具体的にお伝えします。「やってみたいかも」が「やりたい」に変わるはずです。
おそろいで並べる高揚感。 カップルで浴衣を着るいちばんの醍醐味は、2人で雰囲気を合わせられることです。色をそろえる、トーンを合わせる、帯の色をリンクさせる——並んだときに「2人で来た感」が出ると、それだけで気分が上がります。これは1人で着物を着るのとはまったく違う、カップルだけの楽しみです。
身軽だから、浅草を遊び尽くせる。 自前の浴衣だと、着崩れの直しも、帰りの荷物も自分持ち。レンタルなら手ぶらで動けて、荷物は店に預けられます。食べ歩きも、写真撮影も、川沿いの散歩も、身軽なまま1日中楽しめます。
「特別な日」を作れる。 記念日に、夏のイベントに、あるいは何でもない休日に。浴衣を着るだけで、その日が2人にとって"特別な日"になります。理由がなくても、浴衣を着ること自体がイベントになる。
ここまで読んで「やってみたい」と思えたら、次は具体的な話です。「で、どこで借りればいいの?」にお答えします。
カップルで浴衣レンタルするなら、店はこう選ぶ
浅草には浴衣レンタル店がたくさんあります。どこも似て見えますが、カップルで・2人の思い出を最高にするという目的で選ぶと、見るべきポイントが絞れてきます。
1. カップルプラン(2人分セット)があるか。 多くの店が、男女2人分をセットにした「カップルプラン」を用意しています。女性用と男性用を別々に借りるより割安になるのが一般的なので、まずここを確認しましょう。
2. 男性用の浴衣が充実しているか。 これがカップルならではの最重要ポイントです。女性用はどの店も力を入れていますが、男性用は店によって質も量も差が出ます。彼の浴衣がイマイチだと、2人で並んだ写真が締まりません。「男性浴衣が豊富」と打ち出している店を選ぶのが、おそろいで様になる近道です。
3. おそろいにできる色柄がそろっているか。 同系色でリンクさせたり、トーンを合わせたりする"シミラーコーデ"をやりたいなら、色のバリエーションが豊富な店が有利です。在庫数の多い店ほど、2人の組み合わせの自由度が上がります。
4. 女性のヘアセット・髪飾りが込みか。 浴衣姿の仕上がりは、ヘアセットで大きく変わります。プランに含まれているかを確認しましょう。
5. 立地と返却時刻。 浅草寺や隅田川など、2ショットを撮りたい場所に近いか。そして、夕方以降も浴衣でいたいなら返却時刻が何時か。夜のイベント(花火大会など)に行くなら、返却時刻はとくに重要です。
6. 着付けの待ち時間をどう過ごせるか。 カップルだと、片方の着付け・ヘアセットを相手が待つ時間が生まれます。待合スペースがあるか、近くで時間をつぶせるかも、地味に効いてくるポイントです。
浅草でカップルにおすすめの浴衣レンタル店
上の基準を踏まえて、タイプの違う3店をご紹介します。
宅配レンタル・翌日返却もできる「wargo(ワーゴ)」
全国展開の大手で、安心感を重視するカップルにおすすめなのが浅草着物レンタルwargoです。つくばエクスプレス浅草駅から徒歩1分、浅草寺へは徒歩5分という好立地で、着物の取り扱い点数は約20,000点と規模が大きく、レトロモダンやアンティーク、レース、メンズまで幅広くそろっています。
wargoが他店と違うのは、返却の自由度です。通常の返却締切は18時ですが、翌日返却(翌日15時までに店舗へ)が+1,100円、宅配返却(コンビニ発送)が+2,750円で利用できます。夕方以降も浴衣で過ごしたいカップルや、夜のイベントに行く2人にとって、返却時刻に縛られないのは大きなメリットです。カップル割引もあり、男女の浴衣をセットで借りると1,100円割引が適用されます。
さらに店舗のあるフロアは「浅草横町」という飲食店が隣接するエリアで、相手の着付けを待つ間にソフトドリンククーポンで座って待てるのも、カップルには嬉しい配慮です。プロのカメラマンが同行する撮影プランもあるので、2ショットを本格的に残したい2人にも向いています。
おそろいコーデを作りやすい「令和服(れいわふく)」
2人で色柄を合わせたい、シミラーコーデで並びたいというカップルにおすすめなのが令和服です。浴衣の在庫数は800種類以上で、すべての浴衣が同一価格。ブランド浴衣やトレンド系の最新浴衣も、どれを選んでも同じ料金という分かりやすさが魅力です。
なにより、カップルのシミラーコーデに対応できるよう、浴衣や帯のカラーに同系色を一部用意しているのが、おそろいを作りたい2人にぴったり。男性の浴衣もキレイめからシックで大人っぽいものまで、粋でかっこいいものを豊富にそろえているので、彼の1着にもこだわれます。女性は髪飾りとヘアセット付きです。
浅草エリア最大級の広さでゆっくり選べる「花乃和服(はなのわふく)」
2人で浴衣を選ぶ時間そのものを楽しみたいカップルには花乃和服がおすすめです。浅草エリア最大級の浴衣レンタル店で、ゆったりと浴衣を選ぶスペースがあり、カップルでお互いの浴衣を選ぶ時間も楽しめます。
料金は、浴衣ヘアセットプランと浴衣メンズプランをセットにしたカップルプランで、通常10,000円(税込)以上のところ8,000円(税込)から。男性用着物も豊富にそろえています。ひとつ知っておきたいのは、一緒に浴衣を選べますが、着付け室は男女別になること。これはどの店でもおおむね共通の運用です。
2人の浴衣を「合わせる」コーデの作り方
店が決まったら、いよいよ当日の楽しみ、2人のコーデです。おそろい感の出し方には、いくつかコツがあります。
同系色でまとめる。 いちばん簡単で失敗しないのが、色のトーンをそろえる方法です。2人とも淡い色、2人とも濃い色、というだけで、並んだときの統一感が出ます。令和服のように同系色の浴衣・帯をそろえている店なら、これがやりやすい。
1か所だけリンクさせる。 全身をぴったりそろえると、かえって"やりすぎ"に見えることがあります。おすすめは、帯の色だけ合わせる、小物の色を拾う、といったさりげないお揃い。さりげないほど、こなれて見えます。
反対色で「対」にする。 あえて色を対比させるのも上級テクニックです。彼が紺なら彼女は白や生成り、彼が淡色なら彼女は鮮やかな色、というように。2人で1枚の絵になるように考えると、写真映えします。
男性は"引き立て役"を意識すると吉。 男性の浴衣は、シックな紺・グレー・黒など落ち着いた色を選ぶと、隣の女性の浴衣が引き立ちます。2人で並んだときのバランスを基準に選ぶのがコツです。
2人で映える浅草の撮影スポット
この1日の成果物は、2人で写った写真です。2ショットを最大化するスポットと撮り方を紹介します。
雷門。 浅草のシンボルですが、日中は人だかりで2人だけを引きで撮るのは至難の業。大提灯の真下に2人で寄って見上げ気味に撮るか、斜め横から人を切るアングルが現実的です。
仲見世通り・伝法院通り。 おそろいの浴衣で並んで歩く後ろ姿が映えるのがこのあたり。とくに伝法院通りは仲見世より人が少なく、江戸情緒のある背景で落ち着いて撮れます。
隅田川テラス・隅田公園。 川と東京スカイツリーを背景に、2人+風景を引きで収められる開放的なエリア。浅草寺周辺とは雰囲気の違う1枚が残せます。
いちばんきれいに撮れるのは夕方。 真夏の昼は日差しが強く、顔に影が出て化粧も崩れがち。浴衣の色がもっとも美しく出るのは、日が傾く16時以降の柔らかい光です。本命の2ショットは夕方に回しましょう。
2人で撮るコツ。 セルフタイマーやスマホの三脚があると自由度が上がります。通行人に声をかけて撮ってもらうなら、浅草は観光客が多く頼みやすい街です。自然に並ぶには、密着しすぎず、少し体を内側に向けると2人の関係性が写ります。
浴衣で過ごす2人の半日モデルコース
着付けが終わってから返却まで、2人のデートとしての動線を1本ご提案します。夕方の光で本命写真を撮る前提の組み立てです。
13:00|着付け完了、まずは浅草寺エリアへ。 着付けとヘアセットは2人分で1時間前後みておくと安心です(女性のヘアセット中、男性は先に着付けが終わって待つ流れが多い)。着付け直後がいちばん着崩れていないので、仲見世〜浅草寺で最初の写真を撮っておきます。
14:30|2人で食べ歩き。 浴衣での食べ歩きは、汁気・粉ものを避けるのが鉄則。串もの、アイス、カップ入りスイーツなど、片手で食べられて汚しにくいものを2人でシェアしながら。途中で甘味処に座って涼むと、真夏でも体力がもちます。
16:00|伝法院通りで本命の2ショット。 光が柔らかくなり、人も昼のピークより減る時間帯。おそろいコーデがいちばん映えます。
17:00|隅田川テラスへ。 スカイツリーと川を背景に、2人の決め写真を。ここから店までの徒歩時間を逆算して、返却時刻の30分前には引き返し始めます。
18:00|返却。 返却時刻は店によって異なります。wargoのように翌日返却・宅配返却に対応した店なら、夜まで浴衣で過ごして花火やライトアップを楽しむこともできます。夜まで着たい2人は、予約時にナイト対応の有無を確認しておきましょう。
2人で行く前に押さえる注意点
最後に、予約前の不安をまとめて解消します。
着付け室は男女別になる。 一緒に浴衣を選べる店は多いですが、着付けは男女別室がほとんど。「ずっと一緒」ではない点は知っておきましょう。
予約は2人の予定を合わせて早めに。 カップルだと日程調整が必要な分、決めたら早めの予約が安心です。夏休みの土日や花火大会の日は、当日予約枠がすぐ埋まります。当日予約OKの店もありますが、行く日が決まっているなら前もって押さえるのが確実です。
男性も気軽に浴衣を着られる。 「男が浴衣?」と気後れする必要はまったくありません。各店メンズプランを用意していて、浅草は浴衣姿の男性も当たり前にいる街です。むしろ着ないほうがもったいない。
雨が降ったら。 夏はゲリラ豪雨の季節。雨天時のキャンセル規定は店ごとに違うので、予約前に確認しておくと安心です。
暑さ対策を忘れずに。 浴衣は見た目より暑いです。飲み物、汗拭きシート、日傘(和柄なら写真の小道具にもなります)の3つは持っていきましょう。
サイズが不安なら予約時に相談。 高身長・大きいサイズは対応範囲が店ごとに違います。当日着られないのがいちばんもったいないので、不安があれば予約時に一言伝えておくのが確実です。
さあ、2人の浴衣デートへ
おそろいの浴衣で、雷門の前に並ぶ。夕暮れの川辺で、2人で1枚撮る。
冒頭に描いたその1日は、浴衣レンタルの予約ひとつで始まります。準備はいりません。身ひとつで店に行けば、あとはプロが浴衣姿に仕上げてくれて、浅草の街が2人を待っています。
行く日が決まっているなら、予約は早めに。良い日ほど、早く埋まります。2人の特別な夏を、浅草で。